Documentary / Japan

鈴の音のする男

Directed by Atiqa Kawakami

Story

浅草の喫茶店サニーで行われた東家浦太郎の浪曲人生の語りに、2016年1月に大阪の大丸心斎橋劇場、次いで2月に浅草の木馬亭で開かれた公演の映像を織り交ぜ、全5話で構成された短編ドキュメンタリー。天才浪曲少年として13歳からそのキャリアを築いてきた浦太郎は浪曲の全盛期を良く知る貴重な最後の世代。旅回りでの恋の思い出、浪曲と歌謡曲の間で揺れた時代、浪曲師の技と独創性、話題が変わるごとに溢れ出す様々な節の実演には、若い頃、節真似が得意であることから通称「節のデパート」の異名を取った姿が浮かび上がる。 回を重ねるごとに人生の語りは迫力の公演映像へと展開し、物語は盛り上がりを見せて行く。舞台を降りれば、とても剽軽で茶目っ気のある浦太郎の人柄と下町の風情が残る浅草の喫茶店の様子が映像に花を添えている。

Cast & Crew

浪曲師
東家浦太郎 | Uratro Azumaya
昭和30年に13歳で東家楽浦に入門、天才少年浪曲師東家浦清としてテレビ出演。昭和45年に太田英夫に改名。浪曲と歌謡曲のレコードをキングレコードより数多くリリースし、昭和62年に文化庁芸術祭賞を受賞。平成7年、先代浦太郎の引退と共に二代目浦太郎を襲名。平成27年には芸歴60周年を迎え、声のピッチの広さ、即興性のある表現力、愛嬌のある性格で、今なお、ファンを魅了し続けている。
  
曲師
沢村豊子 | Toyoko Sawamura 
昭和25年、九州巡業中の佃雪舟に誘われ上京し、曲師山本艶子に師事。年季明け後、国友忠主催の浪曲教室に参加、相三味線となり放送浪曲で活躍。冴え渡る音色、即興的なアレンジ力、情感豊かな表現で、故国本武春も絶大な信頼を寄せた。現在は、玉川奈々福を中心にベテランから若手まで、多くの浪曲師達をその演奏で支えている。。福岡県出身。
 
監督/撮影/編集
川上アチカ | Atiqa Kawakami
横浜出身。初監督作である、日系アメリカ人の強制収容経験を扱ったドキュメンタリー映画『Pilgrimage』にてキリンアートアワード2001 準優秀賞を受賞(川上紀子名義)。以来、フリーの映像作家としてドキュメンタリー、音楽家とのコラボレーション、ウエブCM、映画メイキング等、幅広く制作。40年近くを旅芸人として生きた天才浪曲師港家小柳の舞台を記録した『港家小柳IN-TUNE』が2015年に劇場公開。現在は、詩人、歌手、画家など様々な分野で魅力的な表現を続ける友川カズキのアルバムレコーディングを記録した『PROVOKE』が編集段階を迎えており、フランス人映画監督Vincent Moonと制作を予定しているプロジェクト『響』(http://hibikiproject.com/)など、プロデューサーとしてもその活動の幅を広げている。
  
整音 
山本タカアキ | Takaaki Yamamoto
静岡県出身。録音技師、スタジオエンジニア、サウンドエンジニア。冨永昌敬監督『乱暴と待機』『ローリング』、松江哲明監督『ライブテープ』『フラッシュバックメモリーズ3D』、入江悠監督『SR サイタマノラッパー』シリーズ、越川道夫監督『アレノ』、白石晃士監督『ボクソール★ライドショー』などに参加。
 

 

Images

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